パラノイア

 限定された範囲内だが系統的な妄想を形成し、それを持ち続ける障害。通常の言動に目立った異常はなく、統合失調症とは区別される。社会生活を普通に送る人もいるが、妄想のため孤立してしまう場合もある。主な妄想は、自分が迫害されているという思いこみ、あるいは自身を誇大評価しているものが多い。また、非現実的な証拠を集め、例えば、他者が自分を愛していると確信する、配偶者や恋人が不実だと嫉妬する、身体的に問題があると思いこむ、などがある。発症は中年期に多いが、若年層でも起こる。(『朝日現代用語・知恵蔵2004』より)