幻聴が聞こえたら

幻聴の症状に関するケーススタディ

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2004年12月5日
2009年1月24日 修正

 現実にない感覚が感じられることを幻覚といいますが、最も多いケースは、音・声などが聞こえてくる『幻聴』という症状が生じるものです。この症状は、しばしば、不眠、不安・恐怖感、被害的気分などをともなって出現し、本人の多くは苦痛に感じます。また、幻聴は、統合失調症、アルコール依存症における離脱症状や脳腫瘍などを原因として現れることがありますが、ストレス状態が長く続いた後の心因反応や、MDMAなどの脱法麻薬の使用、躁鬱病の急性期に現れることもあります。

幻聴のケース①(音楽幻聴)

症状: 今までは病気らしい病気をしたこともなく、性格的にも問題ないのに、当人曰く「一日中、何かに集中していないと頭の中で音楽がなっている」。当人はもう慣れており気軽なものだが、睡眠不足気味で、テレビ好きでもある。

対処: これは、まだ研究途上であり、正確にはどういう病気かよくわかっていませんが、音楽幻聴という症状なのだそうです。対処方法としては、脳腫瘍などの可能性を考え、脳神経外科等におけるCTかMRIのスキャン検査が必要になります。それで異常がなければ、様子を見ることになるのだそうです。

幻聴のケース②(神経症・脳腫瘍の疑い)

症状: 精神的に疲労していた際、初めて幻聴を聞き、それから度々幻聴が聞こえるようになった。その内容は、音楽や声。「統合失調症なのではないか?」

対処: 聞こえてくる声が幻聴であると、自らが認識自覚している場合、冷静に内容を分析できる様な場合は、統合失調症である疑いは非常に低くなります。そして、統合失調症の幻聴は、自分に対する悪口・中傷・命令など、被害妄想の色彩が強くあり、また、例えはっきりした被害妄想でなくても、多かれ少なかれ被害的なニュアンスを伴うとのこと。症状に該当しない場合は精神病である確率が低くなるのですが、ストレスなどからくる心因性の病気(神経症など)である可能性は残されており、カウンセリング(健常者の苦悩、強い不安を中心とした症状、神経症、人格障害、などがカウンセリングの対象)を行う機関(神経科、心療内科など)にかかるべきとのことです。また、脳腫瘍など脳の病気の可能性も残されており、脳神経外科等でCTか MRIを受けることが必要になります。

幻聴のケース③(統合失調症の疑い)

症状: 以前から、知らない人に笑われたり、自分が噂されていると感じる。たまに、知らない土地に行った時も、その土地の人が自分のことを知っているはずはないと頭ではわかるが、やはり自分のことを見て何か言われている気がするし、自分のことを言っていると思うような声が聞こえる。できれば病院に行きたくないが、大丈夫か?

対処: このケースは、統合失調症の可能性がありますので、なるべく早く、病院の精神科などに罹る事を強くお勧めします。放っておくと、本当の声と幻聴の区別ができなくなることも多いそうです。

幻聴のケース④(MDMAなどの脱法麻薬を使用した)

症状: ごく少量の脱法麻薬(MDMAなど)を使用したが、感覚の混乱、幻覚、幻聴が生じ、悩まされ始めている。また、いわゆる「バッドトリップ」「フラッシュバック」も体験し、精神的なダメージを受けている。どうしたらいいのか?

原因: 脱法麻薬の作用により、脳の中において、視覚情報と聴覚情報の混乱が生じたため。

対処: 脱法麻薬は、身体依存性や精神依存性が強く、一度乱用すると、自分の意志で中断することが困難な状態に陥ります。そして、身体的・精神的障害を伴うことが多いことから、専門家による治療、乱用を繰り返さないための助言が必要である事が考えられます。麻薬中毒者相談員、保健所、精神保健福祉センター、及び、医療機関を受診し、助言を求めることを強くお勧めします。

 >> 少年相談110番         0120-677-110
 >> 東京都立精神保健福祉センター  03-3842-0948


[参考]

幻覚が見えたら精神病?([心の病気]All About)
心の病になったとき、どこへ行けばいいのか(山竹信二の心理学サイト)
精神科・神経科・心療内科の違いは?(healthクリニック)
広辞苑』による「精神病」と「神経症」についての解説
パラノイア
精神分裂病患者の脳観察〔日経産業新聞2001年10月3日〕
薬物データベース(薬物乱用防止「ダメ。ゼッタイ。」ホームページ)
脳外科手術で麻薬中毒治療(日経産業より)